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独学でフリーランス翻訳家になるまで

グレのはいはい日記さんから、だいぶ前に翻訳の仕事にどうやってついたか経緯を知りたいとコメントいただきました。役に立つかどうかは分かりませんが、ちょっと書いてみたいと思います。

 

独学で翻訳家になるための必須条件

当たり前ですが、英語がめちゃくちゃできること(とかいって、自分より出来る人はいっぱい、いるんですけどね。。。)

一般的なレベルで英語ができる程度では、難しいです。自分が、本当に英語できるんだなーと思い始めたのは以下のようなことが徐々に増えてきたことからだと思います。

・英語を話していると日本人だと思われない

・夢を英語で見る

・口から日本語ではなく、英語がポロッと出てくることがある

前提条件としては、本当に当たり前ですが英語ができることです。あまりTOEICなどは、目安にしたくない派なのですが、、、勉強しなくても860点以上はとれる必要があるのかなと思います。

 

文法が出来ないと、翻訳家にはなれない?

文法は分からなくても翻訳家にはなれます。その代り、後で困りますが(笑)私は、文法をさぼりまくってきたので、未だにかーなーり、日英の仕事が苦手です。この辺りは、英語の文章を読みまくってなんとかカバーしている感じです。。。いい加減、文法の勉強しなくちゃとは思いながらも、日々の生活や仕事に追われることを理由にしていません。そして基本的には、苦手なことでお金を貰うのはとてもストレスなので、日英の仕事はよっぽど関係が作れている人でなければ受けないことにしています。後は、日常会話的なものとかではない場合は。

 

新卒から約6年は英語を使わない仕事に就く

英語を使う仕事をしたかったのですが、就活していた時にはマスコミ志望だったため、外資とか英語力が必要な会社を全く受けませんでした。なので、仕事で英語を使う必要は基本的にはありませんでした。でも、いずれ英語でお金を貰えるようになりたいと思っていた私は以下のことを続けていました。

1:英語できます!と周りにアピールしまくる

1社目も、2社目も、社内の人ほぼ全員が私は英語ができるという認識だったと思います。それ故に、滅多に発生しない英語が必要な案件がある場合は必ずその仕事が私の元へ来るようになっていました。主に、外国人顧客への対応などで、たいした仕事はなかったのですが、なんでも経歴なる、経験はいくらあっても困らないとどんな内容にも対応しました。

2:どんな仕事も全力で頑張る

やりたいことだけを口にしていても、通常の仕事が出来なければ、そんなに都合よく好きな仕事は回ってきません。この人なら、どんな仕事を任しても大丈夫だなと周りの人に思ってもらうことが必要です。ですので、どんな内容の仕事でも自分の持つ力は全て出しました。英語ができてもその前に仕事ができなければ英語はなんの+αにもなりません。

3:仕事中も英語を使う

自分用のメモや資料作成は時に、英語で書いていました。英語能力維持のため、また語彙力を増やすためです。ビジネスで学生時代は英語を使っていませんでしたので、知らない、これまで使わなかった言葉は、多少、これで身に着いたのではないかと自分としては思っています。仕事に支障がでるようではダメだと思いますが、せめてメモくらいは英語で書けるようにしておくと、英語脳への切り替えがスムーズになると思います。

4:お金が発生しない仕事を請ける

英語ができると周りが認識してくれると、これできる?と声がかかることも増えてきます。お金が発生しなくとも、人に頼まれたことを引き受けるというだけで、翻訳する内容の精度は上がります。自分用にさくっと訳しているレベルではさすがに出来ましたと渡せません。仕事を請けたときには、どんな内容だったかを必ずデータとして残しておくことも重要です。それが、自分の経歴になるからです。本業がある間は、片手間で翻訳の仕事を受け、ランチやディナーをおごってもらったりしていました。

 

今、思えばですが交友関係が日本人だけでなく外国人もいて多国籍という感じだったのも、自分の英語能力にはプラスになっていた気がします。お酒の席とかで、何の仕事をしているのか、また仲良くなれば最近の仕事事情や、仕事にまつわるニュースの話しなんかも英語でします。

 

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チャンスを逃さないためには、小さな仕事を丁寧にすること

私が2社目に勤めていた会社はとても小さい規模でした。ただ、2番目の社員だったため社歴は割と長く、一般的な会社であれば電話応対などは頑張ってやらなくてもよかったのかもしれません。でも、それも一生懸命やっていたためある日、大きなチャンスが舞い込んできたのです。

英語でかかってきた電話

いつも通り電話をとって、「はい、〇〇でございます」と応対したところ、聞こえてきたのは英語でした。普通に英語ができるレベルであれば、電話応対なんてなんのそのです。そこで、スルスルっと対応した訳です。社長に内容を報告したところ、別の社員から新たな真実が発覚。「何を言っているか分からないから、何度かそういった電話はあったが切っていた」というのです。わー英語、続けてきてよかった!と思った瞬間でした。その1本の電話から、それに関する仕事は全て私が対応することになりました。とある施設と事業を視察したいという連絡だったため、

・電話応対

・メール応対

・来日までのアレンジ

・施設や事業の概要翻訳

・当日のアテンド通訳

と、比較的、多岐に渡る内容を一気に経験することができました。

自分の英語が評価される

英語ができるとずっと言い続けていましたが、ついにそれが証明される機会を手にした訳です。さらにはそこで、宣言通り英語ができることをきちんとアピールすることができました。その為、うちの会社、英語が関わる仕事も受けられるんだという認識を社長が持ってくれるように。本来ならば、外注する内容なども、その後は必ず声をかけてもらえるようになりました。

 

知り合いからの仕事、会社からの仕事で、少しは履歴書に英語に携わってきましたと書けるようになりました。

 

翻訳家としての基礎を勉強する必要は?

学校に行けるのであれば、行ったほうがいいと思います。日本の学校だけではなく、海外にも翻訳の学校はあります。個人的には、海外で翻訳の勉強をして、マスターを取りたかったです。学校に通って勉強したということは、それだけで履歴書に書くことができますし、学校で出来た人脈や、学校が翻訳会社を持っていたりと、仕事を手にする機会が独学でしている人よりも格段に多いです。日本ではサイマルというところに行ってみたいと資料請求をしていました。サイマルは、大学の時の先生が通訳者になるために通ったと聞いたことがあったからです。

 

結果的に、私は周りが英語を使う人が多かったことや、勤めていた会社が少しだけでも、英語を使う機会があったことで、そして最終的には双極性障害が原因で仕事を辞めることになってしまったため、仕事ありきでスタートすることになりましたが、安定するまでには時間がかかりましたし、きちんと勉強をしていないということで自信を持てないことも多く、作業が勉強している人よりも時間がかかっていたと思います。専門学校であれば、仕事をしながらでも勉強を続けられます。これから、英語を使う仕事に就きたいと考えている方には、信用のためにも学校に行くことをお勧めします。

 

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フリーランスとして仕事を得るために行ったこと

1:人から頼まれた仕事は、安価でも断らない

お金が貰えるだけでも、駆け出しとしては有り難いものです。金額が低いからと最初から断っていては、仕事は回ってきません。

2:サイトを使って仕事を検索

転職・求人情報検索 | Indeed あらゆる仕事 まとめて検索というサイトや、本当に単純に「翻訳 フリーランス 仕事」とかで検索してました。が、正直、それが仕事に繋がるということは私の経験としてはなかなかありませんでした。今は、クラウドソーシングやランサーズ、〇〇などがあるため、とりあえず出来るかどうかチャレンジしてみるにはとっかかりは前よりも多いような気がします。

 

コンテストに参加するのもよいスタートだと思います。検索すると、様々な種類の翻訳に関するコンテストが開催されています。神田外語の字幕翻訳のコンテストに過去に参加したことがあります。何も貰えませんでしたが。。。

dokugakuenglish.com

このサイト、とても参考になりそうです。私よりも、本腰入れてお仕事されている感じが!いつか、こういうサイト作れたらな~色々な人のケースを、ネットでも本でも、たくさん読んだほうがいいです。この人が成功したなら、この方法で自分も!と思ったりしますが、人が違えば成功法も変わるものです。たくさん情報を得て、自分に合ったオリジナルの方法を見つけることがベストだと思います。実際に、プロの人に話しを聞くのもよいと思います。

3:翻訳以外の英語を使う仕事にもトライ

通訳ボランティアをしたことがきっかけで、子供に英語を教える仕事に興味を持ちました。そこで、大手の子供英会話教室に応募してみたところ、受かったためそこで1年程仕事を経験。基礎を勉強できたので、とてもいい機会でした。大手を頑張って受けると、フリーランスはその後の信用が大きく変わりますので、頑張って大手を受けてみるとよいと思います。そして、その会社の給料がめちゃくちゃ安かったため、別のところに移動しよ~と思っていたときに、履歴書に翻訳の仕事もできることを記載していたら、実は英会話教室だけではなく翻訳の仕事も立ち上げるところで、むしろこっちの仕事はどうですか?とお声かけいただきました。

4:自分が出来ることは、出会う人に確実に伝える

フリーランスで仕事をしていると、どんな人との出会いも仕事に繋がる可能性のある出会いです。そのため、フリーランスで仕事しています!こんなことできます!と恥ずかしがらずに堂々と宣言しておくことが、地道な営業活動といえるのではないかと思います。また、履歴書に色々と書きすぎるとよくないという意見もありますが、フリーランスなんて、何でも屋みたいなものだと私は思っていたため、履歴書と職務経歴書をうまく使って、1度で自分の仕事をおおよそ理解してもらえるような書類を常に用意していました。

 

って、いくらぐらい貰えると調度いいのかも分かるようになります。仕事が安定していない間は、なんでもできます!というフットワークの軽さと断らないことが大切だと思います。仕事が安定してくれば、いずれ自然と断らざるを得ない時がでてきます。自分の仕事の価値も、幾つも仕事を受けることによって、いくらぐらい貰えると調度いいのかも分かるようになります。

5:ホームページ経由で気になるところに直接交渉

正直、これが1番、私はよい気がしました。というか、私に合っていたのかな。翻訳などの仕事は、顔を合わせずに仕事を進めることがほとんどですが、私の場合は、ほぼ全ての担当の方と顔合わせをしています。顔を合わせているかいないかは、個人的に仕事を頼む上で大きいと思います。電話やメールだけでは、どんな人かはなかなか分かりません。大きな仕事であればあるほど、1度会うことをお勧めします。仕事があるかないかなんて、タイミングです。自分の能力は常に磨いておくことが条件ですが。会社の規模によっては、求人をかけないところだってたくさんあります。むしろ、求人を出していないところのほうが、穴場な気がします。自分が第一号として仕事をさせてもらうところだったりすると、相手も自分も仕事が初めてなので関係が強くなります。その後、そこが求人スタートすることなどもありました。打たない鉄砲は当たらないですから、行動なくては仕事なしです。

 

求人を出していないのに、連絡してくるなんて、やる気あるなー!と思ってくれるような会社が私は好きです。

 

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そして現在の仕事

・翻訳のみの仕事×1社

・記事翻訳の仕事×2社

・翻訳+外国人留学生に関する仕事×1社

・ライターの仕事×1社

・プライベート英会話レッスン

・地元からの翻訳依頼(単発)

ほぼほぼ、英語に関するものばかりですが、ライターの仕事に関してはこれまでの記事翻訳の経験がある程度たまったこと、記事翻訳を依頼してくださっていたところが英語に関係ないライティングの仕事を投げてくださったことから、新しいことやってみよー!正直、日本人だもん!日本語だけで文章を書く方が早いよね!!というところからチャレンジをしてみました。日本語のライティングの仕事でも、画像を探したりするのに英語を使うこともあります。やっぱり英語はあれば便利ですねー

 

フリーランスの仕事は、ある程度、分散させておかないと危ないと思います。1社取引がなくなったら、収入がないなんてことがないように、最初は難しいと思いますが、能力や経験に応じて、収入経路を拡大することをオススメします。

 

これからの仕事

11月に出産予定なので、仕事はセーブしたり、色々と今後のことを考えているところですが、ひとまず出産したら試験を受けるのなんて難しいだろうなーと思い、来週には英検準1級を受けてきます。持ってねーのかよ!しかも準1かよ!と思われる方もいるかもしれませんが、TOEICの点数はあります。でも、別に資格がなくても見せられる実績があれば仕事はできます。

 

新規の取引があるとき、条件があるときのために、資格はあったほうがいいのは確かです。公共の仕事は、英検の資格がないとダメということが多く、またTOEICの点数の正式な使用期間は2年です。自分がどんな仕事をしたいかによって、必要のある試験も変わってくると思います。資格は学歴みたいなものなので、スクリーニングの時にはやっぱりあると強いですね。でも資格だけあって、経歴がまったくないというのも、仕事は取りづらいので、バランスが大事だと思います。英検は一生ものだし、私の場合はこれからも日々、英語を使って仕事をしていくので都度、能力証明が必要のない資格が欲しいと受けることにしました。受かるとよいのですが。。。

 

ちなみに、資格試験は都会にお住まいで移住を考えている方の場合は、移住前に受けることをオススメします。都会の感覚に慣れていると、試験会場の遠さに唖然として、若干、受ける気力が削がれます。

 

 

英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル

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 仕事を探すのにも使える1冊です。これは、何度も買いました。

通訳翻訳ジャーナル 2016年7月号

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